2008/6/7(土) 1000円
88年剣幸主演のパンフは380円(左)。カラーページも少なく紙質もザラ紙が多いのですが、中身は十分。東京宝塚のパンフは500円が続きますが、1000円に値上がりしてからどのくらい経つでしょうか。東宝は03年06年共に1500円です(上段中、右)。
今回のパンフ(中央)の表紙が不思議です。トップさんの写真ではなく絵。それも包装紙の絵のような感じです。そういえばここのところ表紙に写真がなくなっています。
ミュージカルナンバーが全部掲載されていること、過去の上演記録が掲載されていることが嬉しいです。そういえば「エリザベート」も「ベルサイユのばら」も掲載されていました。
本公演は娘役トップの彩乃かなみのサヨナラ公演。4ページを割いて写真とインタビューが掲載されています。
感想
フィナーレにしゃんしゃんと羽根がない!!!
初演のときからそうなんですが、印象になかっただけに非常に不思議な感じでした。フィナーレで結婚式を見せるという演出の都合上でしょう。生徒さん方や熱心なファンの方はどのように捕らえているのでしょうか。フィナーレの前のダンスなどはあるのですけれどね。
88年の宝塚は全く覚えておりませんが、2003年の東宝・唐沢寿明版に大感動して大好きな作品です。唐沢版は宝塚ファンには評判がよろしくなかったので、好みもありますね。
06年の東宝再演・井上芳雄版も演出は同様でしたので、宝塚版は新鮮でした。
すみれコードもありましょうがMy girlを「僕の女の子」とは台詞が上品。
ビルとサリーでテーブルの上のものを全部持って行くシーンも少し上品。鎧が歩いて出て行くギャグは無理だったように感じました。
それでも、ほとんどを原作どおりにやっていることは良くわかりました。宝塚らしさを出すのは大変ですが作品の素晴らしさを伝えることには成功しています。
ビルの瀬奈じゅんは出だしの歩き方は頑張ってマスターしたのだと思いますが、乗馬の後のキッチンでのシーンは辛そうですね。全体には良かったです。
サリーの彩乃かなみが凄くよい。上品な物言いをカバーするために声の出し方を変えていますね。専門的には知りませんが「エー」という発音。女のだみ声って感じでしょうか。それでも歌になると本当に巧い。彼女に東宝の歌詞を歌わせたいと思いました。(後述)
ジョン卿の霧矢大夢は良さがわからず。やはりジョン卿は親父でなければなりません。二番手とかだと勿体無い。二番手とか持ってきにくい作品ですね。
マリア公爵夫人の出雲綾は素敵でした。
ジェラルド(遼河はるひ)がちょっと・・・。ずいぶん若い生徒さんなのでしょうか。
ジャッキーは新人公演のビル役・明日海りおでした。この役は男役の生徒に割り振られていて、明日海りおも注目株なのでしょう。ダンスは素晴らしく、歌はもう一つかと思いました。今後に期待するとしましょう。
パーチェスターは初演の未沙のえる。20年を経て同じ役につくなんて、こんなことってあるんですね。
宝塚では仕方ないのでしょうが、爺さん役がぱっとしませんね。東宝では爺さんとビルのやり取りに大笑いでした。ジョン卿やジェラルドとの男の会話も宝塚では弱いですね。
さて、歌詞の違いがとても気になりました。
宝塚の訳詞は岩谷時子、東宝は高橋亜子。なるほどです。
ONCE YOU LOSE YOUR HESRT
宝塚:ハートをなくすのがサリーではなく、ジョン卿やビルというように感じる歌詞です。
東宝:一度でも恋に落ちたことがあればこの気持ちわかるでしょう。という歌詞でジョン卿の胸を打った意味が良くわかります。
TAKE IT ON CHIN
宝塚:直訳であごで受けなさいとなっています。イギリスではあごで受けるという所作があるのか、言い伝えに絡んでいるのかもしれません。ガタガタしても死ぬのを待つだけ。ちょっとした知恵。
東宝:ぐっとあごを引き、前を見つめて、そう、スマイル。くよくよしても死ねばおしまい。ちょっとしたトリック。・・・と少し違うのです。時代の変化と音ののせ方でしょうか。
歌は比べ物にならないほど彩乃かなみが上手です。このナンバーは東宝の歌詞を歌ってほしいです。
SONG OF HAREFORD
LOVE MAKES THE WORLD GO ROUND
この二つのナンバーは歌詞が韻を踏んでいるのと単純になっているので東宝の歌詞が好きなんです。タップを踏んでしまうご先祖様たちやビルとジョン卿の絡みもステージング全体で東宝が良いと思ってしまいました。あくまで好みです。
ダンスナンバーも、この作品ならではの楽しみがあります。オープニングの「ヘアフォードの週末」は宝塚ならではの人数の多さがにぎやかです。
パーチェスタが大活躍する「THE FAMILY SOLICITOR」はどうなるかと思いきや、舞台を十二分に使って楽しいものでした。
「YOU WORLD OF YOU COULD」<--これって韻を踏んでますね。
ビルとジャッキー~ジャッキーとサリー~サリーとビルと会話が移り、最後に仲間たちがビルをクリケットに連れて行ってしまいます。その騒動が後に繋がらず、ただ仲間たちのダンスナンバーになっています。マリア公爵夫人の「スポーツは外でなさったら」の効き目が薄い。東宝はドタバタでしたが、よさがありました。
「ランベス・ウォーク」は二階席にも生徒さんがやってきて、とても嬉しかったです。嬉しくてないちゃいました(笑)。
ニ幕オープニングの「THE SUN HAS GOT HIS HAT ON」<--これも韻を踏んでますね。
楽しいタップナンバーです。人数で勝負という感じがしました。
今回とても良くわかったのは、アドリブや時代のギャグではなく台本にギャグが満載だということです。ちっちゃいリンダや、テンの毛皮、マリアとビルのやり取り。全てが台本にあることに驚きました。本公演には関係ないですが、全てを自分のものとしてしまった("おふくろさん"はオリジナルね)唐沢寿明って凄い役者だと思います。逆に脚本に古さを感じさせない演出と、何より脚本の素晴らしさに大きな拍手を送ります。
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