2008年6月29日 (日)

かもめ

2008/6/29(日) 1500円

Dscn5927 ホリプロ型のやや横長で正方形に近いサイズ。表紙は銀装丁で傷ついたもしくは銀紙がくしゃくしゃになった感じで「THE SEAGULL」と英語(隣の席の若い男の人の呟きが聞こえた「なぜか表紙が英語だ・・・」)。もう少し詳しく読んで面白い記事を書き足します。

感想
6/20(金)開幕で今は調子が出てきた頃でしょうか。役者は良かったです。
一場から三場を暗転を入れた連続で100分、休憩20分、四場を50分という組み立てです。
一幕は流石に三場への暗転で長く感じましたが、四場を考えるとよい割り当てだったかと思います。
チェーホフは食わず嫌いで過去に観た作品は『ワーニャ伯父さん』や翻案の『萩家の三人姉妹』だけかと思っていたら『かもめ』は蜷川演出、今はなきコクーンスタジオで観ていたのでした。不覚にも記憶がない…。こまつ座+シスカンパニーの『ロマンス』でチェーホフ本人の話をなんとなく知ったことで、一歩前に進めたかも。または、最近の研修の成果でステロタイプとしての人物表現を理解できるようになったのかもしれません。
あらずじをパンフで先に読んでいたのですが、四場で藤原竜也演ずるトレープレフが精神を病んでいて、ニーナ(美波)は夢破れて人知れず田舎に戻っていたとなっていました。
舞台のトレープレフは、小説家として成功していて精神を病んでいるようには見えなかった。ニーナの方が危ない気がしました。しかし、あっという間にトレープレフは自殺してしまうラスト。栗山民也が現代に向けたメッセージなのではないかと思いました。それともチェーホフの指示?
一見危なくない人ほど、心に秘めた苦しみが周りから見えず、何かの瞬間に壊れてしまう。
わがままなアルカジーナはドルンやトリゴーリンにかばって貰える。ニーナは見え方以上に強い。フラフラしているトリゴーリンは自分を救うすべを知っている。
考えるほどにわからなく、わかるようになる舞台だと思いました。体調や感性によってはまるで違って見えそうです。

″\○/゛

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2008年6月28日 (土)

夏の夜の夢 ~THEじゃなくてAなのが素敵~

2008/6/28(土) 1200円

Dscn5928 パンフ感想は後日

感想
G2の翻訳でどうなのかと思っていたが2時間15分にまとめてあらすじを最後まで通しているのは見事。
大阪弁は日本的にするのに絶妙だし、若者4人がこれでもか!の大暴れは観ていて気持ちが良い。それもデミートリアスに山内圭哉、ラインサンダーに竹下宏太郎で面白くないわけがない。出た瞬間にはまり役だと思いました。欲を言えばもうちょっと若くても良いかもですが、そんなことはお芝居の世界では一ミリ程度のこと。神田沙也加のハーミヤは、あんなにパンツ見せて転げまわってイイのですか?と言いたくなるほどの弾け振り。文句なし!ヘレナの出口結美子は過去の印象がありませんが3人に負けないくらい勘違い野郎をやり遂げました。『斉藤さん』に何の役ででていたのでしょう。
自分が小さいせいか、この4人の勘違い大喧嘩の中で「ちび、ちび、ちび」という連続いたぶりシーンが好きなのですが、台詞ではあまりガツーンと来ませんでした。台詞をG2がいじっていて良いところは沢山ありますが、このシーンは私の思いとは違っていて残念。
オーベロンのコング桑田とタイテーニアの樹里咲穂は絶妙で、タイテーニアの時の樹里が凄くよい。
森でのシーンにはことさらに有効だったのが音楽(佐藤史朗他)とダンス(振付・ピエール杉浦)。アテネを原宿のように位置付けているのか、今っぽさが面白かったです。私が言う今っぽさが今っぽいかどうかは別ですけど。
最後にパック。植本潤は良く動きました。頑張りました。素敵でした。
小さいので、まずまずのすばしこさを感じ、印象勝ちでもあります。
結びの口上は難しいですね。可もなく不可もなくと厳しい評価をさせていただきます。

でもG2!夢をありがとう。″\○/゛

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2008年6月26日 (木)

本当の私を捜して

2008/6/26(木) 500円

Dscn5919 古川オフィスが頑張って作ったんだろうパンフ。白黒写真ですがキャスト紹介や翻訳者の紹介が嬉しい。

感想
Are You Desire Me
ロンドンのプレイハウスで初演されたというのが魅力的。逆に1930年代の話であることが興味をそぐ。
贅沢な想いです。
ラストシーンに見られるよう、レナはルチアがわかったのだろう。
そして、エルマはルチアになれたらどんなに気が楽だったろうか。エルマは本当に自分が何者かわからないのだ。騙すつもりも騙されるつもりもなく、真実を手探りで探しつつ、自己の確立をしようとしている。そんなアンバランスさを浅野温子がミステリアスに演じる。
魅力炸裂。
ベルリンとイタリアの話であるが、演出上の仕掛けが今一つ背景を浮き立たせていない気がした。
″\○/゛

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2008年6月22日 (日)

サンシャイン・ボーイズ

2008/6/22(日) 1200円

Dscn5920 表紙と違ってカラー写真バリバリなのですが、1200円とはパルコとしてはお手ごろ価格のパンフ。表紙はニール・サイモンっぽく感じる。萩尾瞳のサイモン解説からロバート・レッドフォードの『裸足で散歩』は見たいと思いました。江守徹と西岡徳馬の共演など知らなかった一面を見られるのはパンフ企画ならではの美味しさ。

感想
江守徹より西岡徳馬のほうがボケ老人なんだけど、江守徹の方が危うい気がしました。
まじめにやるほど可笑しさがにじみ出る台詞はニール・サイモンらしくもあり、テンポが大切だとも思いました。
爺さんになっても戦える友人がいるのは羨ましいかも。
″\○/゛

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ハロルドとモード

2008/6/22(日) 1500円

パンフは未購入。

感想
おけぴのご案内で以前から観たかったこの作品を観ることができました。
浅丘ルリ子の舞台も初だったし、杜けあきさんの母役が凄く面白かった。
物語はニューヨークっぽくて素敵だし、それぞれの想いの枠を超えた付き合いをするハロルドとモードが素敵。
しかし、モードがなぜ80歳で命を落とすのかが腑に落ちない。
いくつかの演出を観たいと思わせる作品です。
″\○/゛

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2008年6月17日 (火)

ドラキュラ伝説 = DRACULA =

2008/6/17(火) 2500円

パンフ未購入。表紙、裏表紙まで殿(松平健)の写真満載。豪華です。
物販は終演後のみキャストラベルのワインを販売していました。2200円だか2500円だった。慌てて帰ったので本物は見なかった。
パンフを買わずともチラシにスタッフまで書いてあるのが嬉しいです。

感想
ミュージカルロマンスです。
宝塚の演出家(藤井大介)だそうで、更に脚本(高橋知伽江)が普通の芝居とちょっと違うのだと思いました。
エリザベートみたいな演出なのです。そして伯爵のフライングには笑った。前ふりも「ほら、ふわふわしちゃってるじゃない」とか何とか恋に浮かれているという表現だったのでなおさらです。
マクベスの三人の魔女のようなドラキュラ伯爵の付き人三人(三匹?)も、テンペストのキャリバンのようなメフィスト(園岡新太郎)など、型どおりの役が多く、ルーシーの紫吹淳もわがままながらもいい人を突っ走り、本筋結末も夢物語というストーリーでした。
無駄に歌がうまい鈴木綜馬の役柄など、妙にアンバランスで不思議な舞台でした。
″\○/゛

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2008年6月14日 (土)

恐竜と隣人のポルカ

2008/6/14(土) 1500円

Dscn5903 パンフは薄め。カラーは豊富。対談は二グループに分けて+大王と柳田理科雄。恐竜関連MAPを見ると、福井の柴栄先生は納得。切り口はその程度か。
物販の戸田家、熊谷家のTシャツは魅力的でクマガイザウルスとトダノドン図柄をペアで購入してしまいました。トダノドンとクマガイザウルスの絵が大王らしくてキュートで、パンフに載っていないのが残念です。

感想
石野真子炸裂作品第二弾。今考えると『シャッフル』は石野真子度を余り覚えていない。大王の策略にはまったと思われる。当時、役者の使い方に余り納得いかなかったようだ。
今回は石野真子度がとても気に入っている。
アイドルはそうでなくっちゃ!という使われ方と、おちに納得。劇場で川平慈英と約束したのでいえません。しかしどこかに書かないと、すぐ忘れそうです。

戸田家と熊谷家はパパが幼稚園からの幼馴染。二人とも未だにポスターを貼っているほどの石野真子のファンです。庭の芝生は明らかに竹内家が青々としており、熊谷家は枯れてはげている。
熊谷家の奥さんはいなくて、パパの妹が同居。娘の桃子は医者の卵で実習中。
戸田家は社内結婚で奥さんが退職。息子は出来は良いらしいが大学卒業後就職せずに家にいる。引き籠もりではなさそう。
ある日、戸田パパは庭に生ごみを埋めて肥沃な土に再生しようと穴を掘り始めた。隣の熊谷パパが出てきて、あらぬ妄想を。この妄想がポイントなのですが、生で見ないと面白さは伝えられるものではありません。書いてしまえば繰り返しの妙とボケと突っ込みです。そこに隠された物語の本質への啓示。
熊谷パパが引っ込むと、熊谷妹が登場して兄のあらぬ妄想を一蹴り。ここのところも早回しのようで面白いのです。便乗して熊谷家の生ごみも埋めようと引っ込みます。
そこで事件は起きました。戸田パパが掘り続けるとコツン。
恐竜の化石?
戸田家は一攫千金を狙って、穴を守ります。
熊谷家はそれをねたんで挽回策を講じます。
石野真子が絡んでひっちゃかめっちゃかの展開。
石野真子もボケからシリアスまで軽く三役をこなす離れ業。
医者の研修でノイローゼ気味の熊谷家の娘が帰ってきて、空耳アワーが炸裂するのも展開からの面白さ。普通はこんなことでうけないでしょう。でも凄く面白かったです。脚本に展開の必然性があるのです。
顕著に面白かったのは、戸田夫婦と熊谷兄妹の4人で『インディ・ジョーンズ』について言い争うシーン。『インディ・ジョーンズ』は新シリーズが6/21に日本公開というタイムリーな話題。発掘とも関連付けられてます。しかし、面白さの真髄は、譲り受けた2枚のチケット、一緒に見ようと約束した夫婦、戸田パパと一緒に見ようと誘い断られた熊谷パパ、誰が貰ったか、誰を誘うか・・・とどんどん矛先が変わりながらくるくると巡る言い争いです。
このシーンが一番面白かった。

桃ちゃんと翔太の成り行きはわかりませんでしたが、ラストは仲良くフィニッシュの両家でまとまっているし、石野真子の名曲でフィナーレ挨拶となっていて(これは『シャッフル』も同様だった)、ポルカは劇中使われた音楽だけだったように感じますが、大満足の作品でした。
″\○/゛

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2008年6月 7日 (土)

ミー・アンド・マイガール(Me and My Girl)

2008/6/7(土) 1000円

Dscn5884  88年剣幸主演のパンフは380円(左)。カラーページも少なく紙質もザラ紙が多いのですが、中身は十分。東京宝塚のパンフは500円が続きますが、1000円に値上がりしてからどのくらい経つでしょうか。東宝は03年06年共に1500円です(上段中、右)。
今回のパンフ(中央)の表紙が不思議です。トップさんの写真ではなく絵。それも包装紙の絵のような感じです。そういえばここのところ表紙に写真がなくなっています。
ミュージカルナンバーが全部掲載されていること、過去の上演記録が掲載されていることが嬉しいです。そういえば「エリザベート」も「ベルサイユのばら」も掲載されていました。
本公演は娘役トップの彩乃かなみのサヨナラ公演。4ページを割いて写真とインタビューが掲載されています。

感想
フィナーレにしゃんしゃんと羽根がない!!!
初演のときからそうなんですが、印象になかっただけに非常に不思議な感じでした。フィナーレで結婚式を見せるという演出の都合上でしょう。生徒さん方や熱心なファンの方はどのように捕らえているのでしょうか。フィナーレの前のダンスなどはあるのですけれどね。

88年の宝塚は全く覚えておりませんが、2003年の東宝・唐沢寿明版に大感動して大好きな作品です。唐沢版は宝塚ファンには評判がよろしくなかったので、好みもありますね。
06年の東宝再演・井上芳雄版も演出は同様でしたので、宝塚版は新鮮でした。
すみれコードもありましょうがMy girlを「僕の女の子」とは台詞が上品。
ビルとサリーでテーブルの上のものを全部持って行くシーンも少し上品。鎧が歩いて出て行くギャグは無理だったように感じました。
それでも、ほとんどを原作どおりにやっていることは良くわかりました。宝塚らしさを出すのは大変ですが作品の素晴らしさを伝えることには成功しています。

ビルの瀬奈じゅんは出だしの歩き方は頑張ってマスターしたのだと思いますが、乗馬の後のキッチンでのシーンは辛そうですね。全体には良かったです。
サリーの彩乃かなみが凄くよい。上品な物言いをカバーするために声の出し方を変えていますね。専門的には知りませんが「エー」という発音。女のだみ声って感じでしょうか。それでも歌になると本当に巧い。彼女に東宝の歌詞を歌わせたいと思いました。(後述)
ジョン卿の霧矢大夢は良さがわからず。やはりジョン卿は親父でなければなりません。二番手とかだと勿体無い。二番手とか持ってきにくい作品ですね。
マリア公爵夫人の出雲綾は素敵でした。
ジェラルド(遼河はるひ)がちょっと・・・。ずいぶん若い生徒さんなのでしょうか。
ジャッキーは新人公演のビル役・明日海りおでした。この役は男役の生徒に割り振られていて、明日海りおも注目株なのでしょう。ダンスは素晴らしく、歌はもう一つかと思いました。今後に期待するとしましょう。
パーチェスターは初演の未沙のえる。20年を経て同じ役につくなんて、こんなことってあるんですね。
宝塚では仕方ないのでしょうが、爺さん役がぱっとしませんね。東宝では爺さんとビルのやり取りに大笑いでした。ジョン卿やジェラルドとの男の会話も宝塚では弱いですね。

さて、歌詞の違いがとても気になりました。
宝塚の訳詞は岩谷時子、東宝は高橋亜子。なるほどです。
ONCE YOU LOSE YOUR HESRT
宝塚:ハートをなくすのがサリーではなく、ジョン卿やビルというように感じる歌詞です。
東宝:一度でも恋に落ちたことがあればこの気持ちわかるでしょう。という歌詞でジョン卿の胸を打った意味が良くわかります。
TAKE IT ON CHIN
宝塚:直訳であごで受けなさいとなっています。イギリスではあごで受けるという所作があるのか、言い伝えに絡んでいるのかもしれません。ガタガタしても死ぬのを待つだけ。ちょっとした知恵。
東宝:ぐっとあごを引き、前を見つめて、そう、スマイル。くよくよしても死ねばおしまい。ちょっとしたトリック。・・・と少し違うのです。時代の変化と音ののせ方でしょうか。
歌は比べ物にならないほど彩乃かなみが上手です。このナンバーは東宝の歌詞を歌ってほしいです。
SONG OF HAREFORD
LOVE MAKES THE WORLD GO ROUND
この二つのナンバーは歌詞が韻を踏んでいるのと単純になっているので東宝の歌詞が好きなんです。タップを踏んでしまうご先祖様たちやビルとジョン卿の絡みもステージング全体で東宝が良いと思ってしまいました。あくまで好みです。

ダンスナンバーも、この作品ならではの楽しみがあります。オープニングの「ヘアフォードの週末」は宝塚ならではの人数の多さがにぎやかです。
パーチェスタが大活躍する「THE FAMILY SOLICITOR」はどうなるかと思いきや、舞台を十二分に使って楽しいものでした。
「YOU WORLD OF YOU COULD」<--これって韻を踏んでますね。
ビルとジャッキー~ジャッキーとサリー~サリーとビルと会話が移り、最後に仲間たちがビルをクリケットに連れて行ってしまいます。その騒動が後に繋がらず、ただ仲間たちのダンスナンバーになっています。マリア公爵夫人の「スポーツは外でなさったら」の効き目が薄い。東宝はドタバタでしたが、よさがありました。
「ランベス・ウォーク」は二階席にも生徒さんがやってきて、とても嬉しかったです。嬉しくてないちゃいました(笑)。
ニ幕オープニングの「THE SUN HAS GOT HIS HAT ON」<--これも韻を踏んでますね。
楽しいタップナンバーです。人数で勝負という感じがしました。

今回とても良くわかったのは、アドリブや時代のギャグではなく台本にギャグが満載だということです。ちっちゃいリンダや、テンの毛皮、マリアとビルのやり取り。全てが台本にあることに驚きました。本公演には関係ないですが、全てを自分のものとしてしまった("おふくろさん"はオリジナルね)唐沢寿明って凄い役者だと思います。逆に脚本に古さを感じさせない演出と、何より脚本の素晴らしさに大きな拍手を送ります。
″\○/゛

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2008年6月 6日 (金)

オットーと呼ばれる日本人

2008/6/6(金) 800円

Dscn5885 無料の小冊子もカラーで十分。有料パンフを買うと企画展の冊子が付録となっています。企画展はロビーに展示されている「オットーと呼ばれる日本人」とゾルゲ事件について。勉強になります。

感想
パンフも勉強になる内容満載だし、芝居は英語が半分近くで(そう感じたくらい多い)観客が修行する舞台だと思いました。なぜあれほど英語の台詞を使ったのかは原作を当たります。木下順二は東大でシェイクスピアを専攻していたというので、原作も英語交じりだったか謎ですが、上演記録から原作は多分日本語でしょう。
では、なぜ演出家の鵜山仁は英語をあんなに沢山組み入れたのでしょうか。

全三幕、3時間45分の長い芝居です。役者は人によりプロンプター付きでした(違和感はなし)。
オットーと呼ばれる日本人は吉田栄作で、上海で新聞記者をしながら信念により諜報部員もしている。しかし信念により日本に戻って一時期諜報部員は辞める。そしてまた信念により諜報部員に戻り、スパイ容疑で逮捕後も信念を貫く。

信念というのは表現方法が変わるものだと改めて感じます。
オットーはずっと同じ信念によって動いています。
しかしながら、その時の情勢や自分の置かれた立場によって行動が変わるのです。

木下順二が書きたいことと私の考えはあっているかなあ。演出家の考えとはどうかしら?
長く修行の芝居でしたが、面白いところがありました。
吉田栄作はカッコよかった。

装置は不思議です。最後の青空は良いとして、回る舞台もシートをかけた家具も良いとして、字幕のボードの女性体操選手はナンだろう?オリンピック?私は見逃しましたが、一度目が光ったそうですが、どんな意味があったのでしょうか。
その他も下手の装置は日本軍が民衆を攻めている絵が大東亜帝国旗(軍隊の太陽みたいな旗はなんていうんでしたっけ?)になったのはインパクトがあります。レースとか一つの壁ではないことが不思議でした。他にもつい立壁の一部が人の顔だったり、上手の装置も観念的な模様でした。
もう一度見るのは辛いですが、せめて芝居の内容は原作でおさらいしたいです。
″\○/゛

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2008年6月 4日 (水)

レベッカ

2008/6/4(水) パンフ未購入

4月に開幕して3ヶ月目に突入。このロングランは嬉しいです。そうなると多分パンフには舞台写真が掲載されているのでしょうけれど、いろいろあって確認する暇がありませんでした。
4月の感想に1500円だったとありますがパンフの感想を書いていなかったのでした。
ダフネ・モーリアについて、コーンウォールについて、クンツェ、リーヴァイコンビの魅力について、稽古場レポートと興味ある内容。稽古場レポートはニ幕については触れていないが、シーン別が入っていて詳しい。
パンフを読んでも「わたし」がイギリス人かわからなかったので、原作を当たった。イギリス人だった。そして、今日の舞台では「イギリス人」という台詞が入っていた。開幕当初・もしくは4/13のマチネでは台詞はなかった。どこで変わったのだろうか。

感想
非常に良く出来た作品だと思う。
ミステリーミュージカルは1700以上の舞台を観ている中で始めて。
よく出来ている理由はストーリー展開と、原作の重要な部分を表現する力だと思う。原作は文庫本だと厚めの2冊になる長さ。風景描写と心情描写が非常に多いことも特徴だ。
シーンを端折りながら重要な項目を組み入れることが成功しているのは、クンツェの構成力とリーヴァイの感性が優れていることに他ならない。エリザベートで定評がある二人だが「M(マリー・アントワネット)」ではそこまでの定評を得ていない。好みはあるが「モーツアルト!」にはその楽しさを感じなかった。
では何が良いのか。
と、難しいことは考えないことにします。

マンダレーの入り口を現した紗幕が良い。
正面に見える階上の大きな絵は何が描いてあるのだろう?ある時は仮装舞踏会のモチーフに、ある時は・・・とシーンによって違うと思うのですが、レベッカの肖像がそこにあったのだろうか?
階段の使い方は「わたし」がダンヴァース夫人に追い詰められたときに崖のように見えたのが効果的。キャストも相当に怖いのではないでしょうか。原作だと窓から突き落とされそうになるのですが。
海辺に行くと正面上部の背景が岩壁のように変わります。照明だけで見せているのか不思議でしたが、多分背景ごと変えているのでしょう。
マンダレーは全て見せようと思えば、森も必要だし、ばらの庭も必要。でも舞台では無理です。ボートハウスもドアだけ見せて中を想像させる一言「家具は一通り揃って住めるようになっている」という内容をマキシムが言っています。
必要なことは視覚以外でもカバーしていて本当に素晴らしいです。
レベッカがマキシムを呼ぶ呼び名が全く省略されていること、ラスト近くでロンドンの医者へ出かけているシーンでマキシムがマンダレーに拘束されていることの原作との違いも、ストーリーを変更せず気になりません。
舞台効果が現れているのが、船が座礁したシーン。盆が回りながら人々がどんどんやってくるシーンで人が湧いてくるように見えて混乱している状況がわかります。
ヴァン・ホッパー夫人がコーンウォールに招かれてくるのも、原作にはありませんが、どうしても必要だったと思わせます。「わたし」の仮装には「わたし」に非がなくダンヴァース夫人に騙されたことが一瞬で観客に伝わります。

個々のキャストもアンサンブルも素晴らしい歌唱力がこの作品を一級品にしていると思いました。
山口氏はカンパニーに入って特に目立とうとしていない部分が素敵です。歌も良いし、立っているだけでカッコイイので舞台に魅力を加えています。
色々注文はありますが(^^;;今回見直した部分です。
″\○/゛

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